キモッコウが開花はじめる
駆け足でバラの世話を進め、剪定やら誘引やら施肥を終えたと思ったらもう4月も過ぎ、いつしか葉も茂り、5月に入りました。
我が家では、キモッコウバラが最初に花をつけます。
8年前に植えたものです。
思えば自分で植えたバラはこれが最初になります。
棘がないので扱いやすいです。
本を読むと剪定時期は7月を勧められるのですが、毎年毎年結局12月になってしまします。
この様に伸び茂るバラは、みなさんはいったいどうするんだろうか、剪定なんてするのかなぁ、とか考えながら、結局他のつるバラと同じ要領で剪定と誘引をしています。
今年はいい感じで屋根近くまで展開できました。
満開になるのが楽しみです。
バフビューティについて語る
トレジャートローブのつながりから、バフビューティについて調べてみました。
Buff Beauty ハイブリッドムスク 1939年 イギリス ann Bentall
William Allen Richardson × 実生種
作出者のアン・ベントールは夫のジョン・ベントールと夫婦でバラのブリーダーをしていたようです。
ご夫婦をさかのぼるとペンバートンというブリーダーに行き着きます。
どうやらハイブリッドムスクの系統を作出した大物の様です。
尚、ベントールはバフビューティのほかに「バレリーナ(1937年)」「ザ、フェアリー」などを作出しています。
いずれもうちにあるのは何かの縁でしょうか。
私は製造業に従事し、工場で働いていますが、金属を磨く作業の中で「バフがけ」と呼ぶものがあります。
バフの意味を調べると、「(うしの)揉み革」「(揉み革を使った)研磨」「(揉み革の)淡黄色」と出てきます。
バフがけとバフビューティのバフが同じ語源とは意外でした。
バフ色は黄褐色、淡黄色、黄土色当たりの色で、黄味がかかった明るい肌色といった感じのところでしょうか。
このバラができたとき、その色が特徴的だったことだったのだと思います。
杏色、アプリコット色とも言われます。咲き始めはやや濃い色合いがあったり、房咲きの中心から外へ向けて色合いが日ごとに移り変わったりと、魅力的な飽きない美しさがあります。
つるはよく伸長します。
やや堅いことと、棘が鋭いので誘引は結構大変です。
べーサルシュートの発生は少なめで、枝の途中からの発生がメインになります。
トレジャートローブについて語る
意味は「宝の山、宝庫」
ちなみに作者がトレジャーさんである。
日本でいうところの「宝」さんである。
日本には800人の宝さんがいるそうである。
さて、トレジャートロープですが、とにかくよく成長するしシュートは出るしで、我が家では最強のバラではないかと考えています。
アプリコットの花色がかわいい。
そんなトレジャートローブですが、ネットではあまり情報がなくどちらかというとマイナーなバラの様です。
海外のサイトまで足を伸ばして、情報を仕入れてきました。
イングランドにバーフォードハウスという18世紀に建てられた広い庭園を持つ豪邸がありました。
1954年にジョン・トレジャーとその兄弟がバーフォードハウスを買い取り、ジョンは庭園を整備して一般公開したとのことです。
ジョントレジャーはどうやらバラの種苗家というわけではなく、若いときは建築や庭園設計がメインの様であり、後に造園にシフトしていったようで、特にクレマチスがメインだったように見受けられます。
トレジャートローブは1977年に発見(もしかしたら発表)されました。
バーフォードハウスの「キフツゲート」の下で発見されたとのことです。
人為的な交配によるものではないようです。
トレジャートローブのもう片方の親については二つの説があるようです。
(1) キフツゲート×オールドブラッシュ
(2) キフツゲート×バフビューティ
ネットで交配親についてキフツゲート×ハイブリッドティーとしている文を多く見かけますが、おそらくバフビューティの系統の「ハイブリッドムスク」を誤って伝えたものが広がったのだと思います。
私は(2)だと思います。
トレジャートロープのあの杏色はまさにバフビューティから来ていると思えてなりません。
キフツゲートとオールドブラッシュは持っていないのでわかりませんが、バフビューティとトレジャートローブは類似点を多く感じます。
でも、本当のところは誰にもわからないのですから、文献としては「不明種」とするのが正しいのかもしれません。
我が家のトレジャートローブは2013年の春に花フェスタのホワイトベアという販売店で購入しました。
新苗での購入です。
当時とにかく最も大きくなるバラを探し求めていました。
当初キフツゲートをどうかと考えてみたんですが、花フェスタに植わっているのをみると、どうもそれほど大きくない。
これはもしかして気候なり土地なりが合わないのかもと。
代わりに彼の地で最も大きな樹勢を誇っていたのがこのトレジャートロープです。
新苗といっても一メートル近くある立派なもの。店員の方も「これはお買い得ですよ」といっていました。
お買い得が量的なものを指すとしたら、確かにその通りです(笑)
植えた翌年にはすでに3メートル以上にも伸び、その翌年にはさらに倍という感じで巨大に成長しています。
開花には2年かかるといった記述も見かけますが、うちでは翌年から咲きました。
気候と土地が合ったのかもしれません。
あまりにも成長するので、普通の家の庭に植えるのは適当でないかもしれません。
つるアイスバーグその2
2週間ほど投稿が滞り、休暇を取っていろいろやった今日、ようやく更新です。
3月は行事が重なるので作業も中々進みません。
先週は地元の春のお祭りの準備で、静岡の秋葉山へ御札を迎えに行きました。
おとといは甥の結婚式。
昨日は区の年一回の総会。
今日は自分の誕生日にて「誕生日休暇」を取得して休み、自分のことに時間を使いました。
午前中はバラへの施肥を行いました。
一ヶ月遅い感じ。
剪定が終わらないと施肥の作業に移れない気がして、毎年遅れ気味です。
朝、ホームセンターへ行き、溝掘りスコップと油かすを購入しました。
肥料の内訳は以下の通り
・馬糞堆肥 (園芸用土イワモト うまの堆肥 30リットル)
・骨粉入り油かす (ホームセンターで購入 2~3リットル)
・カニ殻 (以前購入した残り 4~5リットル)
以上を撹拌して株元へ適宜スコップで埋め込みました。
カニ殻の効果は正直なんともですが、効果があると聞くとなんでも試したいのが人の常であり、きっと効いてると信じて使う次第です。
さて、昨日おとといでもう一本のツルアイスバーグの剪定・誘引が終わったのでその話を少し。
この株は離れの玄関脇に植えて、「玄関に麗しく彩りを」と企んだものでした。
結果、植えて2~3年は思惑通り玄関脇に美しい花を添えていたのですが、年を経たこの頃は、花をつける枝が日光を求めてすべて上へ移ってしまい、いいところがすべて頭上です。
2回から見下ろしたときだけ花が見えるような有様です。
「アイスバーグは日陰でも強い」との評判を信じて植えたわけですが、確かに間違ってはいないんですけど、「でもやっぱり日光が好き」のわけで、どんどん上へつるが伸びていってしまってます。
また、アイスバーグのつるの特徴として、
・べーサルシュートの発生が少ない。
ということがあり、新しいシュートの発生がつるの中央から上に集中する傾向があります。
ということで成長したつるやシュートがすべて頭上となってしまったため、剪定・誘引作業が難儀なものになってしまいました。
数年前までは左のラティスに花が集まったのに、現在は右上の桁の上に花が集中しています。
今後の造作が悩ましいです。
つるアイスバーグ
白のバラで銘花といえば、多くの人がこのバラを推すというアイスバーグ。
今日はそのアイスバーグに触れてみます。
思えば初めて買って植えたのがツルアイスバーグでした。
2009年の3月に植えています。
このバラは生育がよく、一年でぐんぐん伸びます。
残念ながらこの株は2年後にカミキリムシにやられ、枯れてしまいました。
同じ場所に2代目のつるアイスバーグを植え、現在に至っています。
長尺苗を植えて2年でこんなに大きく育ちます。
花付きがよく、最盛期はそれはもう見事な咲きっぷりで。
房咲きするのでまるでブーケの様ですね。
長所を上げるときりがないくらいですが、
・花持ちが良い、長く楽しめる。
・花の退色が少ない。長く白さを保っている。
・花付きが良い。
・生育、成長が良い。
・比較的病気に強い。黒点病はいくらかあるがうどんこ病はみられず。
・葉がきれい。
・棘が少なく、またつるも柔らかいため誘引がしやすい。
などなど。
青空をバックに純白が映えます。
昨年は壁面との間に角材を当て、アーチ風にあしらいました。
悩ましいのは成長が頂部に集中しがちなところですかね。
このバラの特性としてべーサルシュートの発生が少なく、サイドシュートが主になることです。
元気のいいシュートはほとんどが中央から上に集中します。
この時期、そんなことに頭を悩ませながら剪定と誘引を行うのがこのバラの魅力でもあります。
さすがは殿堂入りしたバラだなぁ、というところですが正確には殿堂入りしているのはフロリバンダのアイスバーク(ドイツコルデス社作出)で、つるアイスバーグはアイスバーグの枝変わりで違う会社が作出したということを、つい最近知りました。
と、いうことで次回はフロリバンダのアイスバーグを含めてそのあたりを書きたいと思います。
冬の作業の進行状況
今週は土曜出勤休のため、休みは日曜のみです。
晴れて良い天気だったので、精力的に進めました。
・バフビューティ
・ロココ
・ラブリーメイアン
・ラベンダーメイディランド
・ブレーズ
・エリナ
・フィリスバイド
・アンジェラ
・スプリングパル
以上。
数的に多いけどいずれもシュラブかハイブリッドティークラスなので、さほど手間はかかりません。
手入れの中で、今日はテッポウの虫害にがっくりときた一日でした。
実に4本が被害にあっていました。
全枯れにまでは至っていなさそうなのが救いでしたが、果たしてうまく回復してくれるだろうか・・・
先週ニュードーンの名前に由来について触れていましたが、その後調べていたら、どうやら交配親の「daybreak」に由来しているのでは、というネット情報を見つけました。
New Dawn Discovered by Somerset Rose Nursery (United States, 1930)
以上 help me find より
Dr. W. Van Fleet の別名として デイブレイクがある模様。
ドーンとデイブレイクとは意味に違いがあるの?
と、気になって調べてみました。
一般的には同じ「夜明け」を意味する言葉ですが、dawnは夜明けの日が昇る前の空が白み始める頃のニュアンスだそうです。
dawnがあってその後sunriseが来る。
daybreakはdawnとsunriseの総称だそうだ。
明け方、夜明け、日の出、暁・・・
言葉とは面白いものだ。
ちなみにドーンという英語は、映画「dawn of the dead」(邦題 ゾンビ)で覚えた単語なのでありました。
ニュードーンの剪定その2
ブログが週刊と化してきています。
恐縮です。
剪定前のニュードーンはこんな感じです。
反対側からのビューはこんな感じ
これは2012年に長尺苗で購入して植えたものです。
植え付け時はこんな感じでした。
その後、こうなって
翌年の春はすでにここまで伸びます。
で、冬になると、
実によく伸び、よく(シュート)が生えるバラです。
ニュードーンの名前の意味は、「新しい夜明け」ですと。
いや、どれだけ自信過剰なブリーダーやねん(笑)
それだけ交配に成功したときの手ごたえがあったんやろなぁと思いうかがえます。
確かにすごいバラですね。
成長力はあるし(写真の通り)
病気に強いし(うどんこ病や黒星病にかかった記憶がない)
日でも育つとのこと(うちは東向きの場所で育ててます)
虫には好かれますが旺盛な成長力が跳ね返します。
一度テッポウが入りましたが立ち直りました。
花の美しさもさることながら、照葉の美しさも特筆ものです。
さて、今年の剪定後の姿は、
こういった形となりました。
とうとうラティスのエリアをオーバーしてしまいました。